<2004・5・2>何時も・・
・・・・晴れ・・・・

かなり長い事 同じ形態で繰り返されてきた遅めのシーズンスタートは 今回何時もと同じ時期 同じ場所にて

しかしちょっと違う顔触れでの始動と成った・・・・・・・。  現地着後の祝杯は 同行者に悟られる事無く 何時も

其処に陣取る友の代わりに大地へと捧げた    ゴーゴーと雪代を含み響き渡る渓水の落下音が 地べたを通し

横たわる私の耳元で 友よりの届かない言葉を恰も代読してるかの様で 気だるさを覚えて泥の様に眠りに落ちた

逝ってしまった友との想い出は 引き摺る過去にではなく 楽しき多くの出会いとして此れからも共に歩むのだろう

そうありたいものだ。

連休の一日 常に人気の薄いこの場所にても 

何が目的なのか知れない人々が 結構林道を 

上って来る 気がつくと太陽は既に昇ってしまい

急かされるような遅めの始動と成る 水温は低く

目当ての大アマゴの活性は悪い様で あたりは

渋い? 時折中型サイズの岩魚が顔を出すのみ

他を見に行くとか理由付け 車止めまで戻っては

ぐだぐだと又呑み始めた こんな一時実に心地が

良いもので 其のまま続きで大宴会に突入する

いったい何しに来たのだろう? つい苦笑い洩らしてしまった かなり長い時間川原で話しに盛り上がり 時を忘れて

しまったが まだ予定を残して居た事に気がつき 重い腰を上げる。

車窓から見下ろす渓には 連休の一日 思い々竿を出す人々 しかしおい々其処は普段流れて無いぞ水????

ロープ肩に崖下に降り 後続のルート確保 しかし水深5M以上の大場所 おまけに流の押しまで今日は強い

案の定 ルアーは奴らが潜むタナまで沈まない 足元でユラユラ泳ぐ中型岩魚をボーッと眺めながら 移動する

タイミングを計りだした。

奥の堰堤上プール

<第二幕>

この谷には 林道入り口にロープが張られ 奥へ

車は入れない 三頭の目撃情報による”熊注意”

其の看板の脇から五人 上流を目指し緩い坂道を

歩き出した 目標は二又手前の堰堤 小規模の

ダムと言った方が適切かも 降下ルートを指し示し

残り4人は 迂回する林道跡を 更に奥へと向う


若い釣友は 無心にルアーを引く やはり幼稚で

擦れて居ない岩魚は 見慣れぬルアーに惹かれ

幾つも追い掛けて来る様だ 次々とヒット!その

サイズは中型で リリースの繰り返し かれこれ

同じ場所にて 十本も上げたのだろうか? ”ウッ

でかい!” 小枝を避けて無事ネットに入ったのは

其処で一番のサイズ ここまでと竿を納める事に

皆釣れてるのだろうか?


<秘話>

”ゲッ!” 普段藪に覆われる堰堤下の小ポイント

其処で 1、2本釣ってやるかと崖を降り 竿を出し

最後の1本

その時初めて気がついた 餌箱のミミズ 何が如何したドロドロに溶けてるじゃん! さては呑んでる間 熱い車中に

放置したせいか はて如何した物か? しゃあない川虫でも捕るか しかし私の特大鍼に見合うヒラタも少ないみたい

幾つか石を引っ繰り返すと 何と蛭が張り付いてるじゃあないか 此れは頂き ”ふっ!何とか格好に成ってやがる”

足を忍ばせ 小さな落込みにポトリと落としてやった  クルリと流に乗り手前と導かれたその時 ズズ〜ッ!てえな

岩魚特有のあたり 何時もより余分目に送り込み いちにのさんで煽ってやった瞬間 飛沫を散らし岩魚は流を割った